臨床研究検査科

細菌・輸血検査室

細菌検査室

人間の体内には個人差はあるものの病気の原因となる菌(病原菌)以外にも多くの菌(常在菌)が存在しています。これらを見分け病原菌を特定し、その病原菌にどの抗生物質(抗菌薬)が効くのか検査するのが細菌検査の仕事です。例えば、風邪をひく(痰が出る)、下痢になるといった症状があるとき、その痰や下痢便などを検査材料として病原菌を検出します。その病原菌に有効な抗菌薬を選択するための情報を臨床側に提供します。その結果、患者さんに適切な治療をより早く行うことができます。

▲MASA用培地

▲細菌検査自動機器

▲グラム陽性球菌

▲血清培養装置

輸血検査室

輸血の元々の目的は貧血状態の改善のための治療法(循環血液量の維持、欠乏血液成分の補充)です。それが医学の飛躍的な進歩に伴い、私たち人間はABO、Rh式だけではなく、様々な血液型(Lewis、Duffy、Kidd系等)を持つことが判明しました。このような血液型の違いにより輸血に伴う障害(副作用)が数多く報告されるようになりました。

そこで副作用を未然に防ぐため、当検査室では輸血認定技師が輸血に関する様々な情報(輸血副作用、血液製剤使用状況など)の提供、検査技術の向上に努め、当院での安全な輸血をめざし、日々業務を行っています。貧血・出血(事故等)・手術時などの輸血必要時には血液型検査、血液製剤と患者さんの血液とで交差適合試験(クロスマッチ;輸血が可能かどうかの検査)、不規則抗体検査を24時間実施しています。また、輸血に必要な血液製剤の管理も行っています。


▲輸血検査自動機器