乳腺外科

概要・診療方針

概要・診療方針

乳癌は年々増加の傾向にあり、2000年頃から女性に発生するがんのトップになっています。また、社会全体としての乳癌という病気への関心もさまざまな活動を通じて、高まっています。このような背景から、広島総合病院 乳腺外科は乳腺疾患を専門に扱う診療科として2010年4月新設されました。乳腺を専門に扱う科は広島市西区以西では初めての設立です。

診療内容

乳癌を中心に乳腺疾患の診断、治療を行っています。乳癌治療は、手術療法・薬物療法・放射線療法といった治療法を適宜組み合わせて行う集学的治療が基本であり、それにより飛躍的に治療成績が向上します。当院外来化学療法部、放射線診断科、放射線治療科、病理診断部と協力し治療に当たっています。手術は乳房部分切除とセンチネルリンパ節生検(乳房温存手術)を基本に乳房切除が必要な方には乳房再建も積極的に行います。

当科の特色

センチネルリンパ節生検

乳癌は進行すると、わきの下のリンパ節(腋窩リンパ節)に転移することが知られています。最初に転移をきたすリンパ節のことをセンチネルリンパ節(見張りリンパ節)といいます。

当院では、術前に3D-CTリンフォグラフィーでセンチネルリンパ節を確認後、手術中に色素、RI併用法でセンチネルリンパ節を摘出し、迅速病理診断で転移の有無を診断しています(センチネルリンパ節生検)。転移がない場合はリンパの切除(腋窩リンパ郭清)を省略し、転移がある場合はリンパの切除を行っています。

不必要なリンパ郭清を省略することにより、手術後の腕や手の浮腫(むくみ)、しびれ感や痛みなどの後遺症を防ぐことができます。

オンコプラスティック手術

根治性を保ちながら美しい乳房を残す努力をしています。