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ニュース・お知らせ

当科の状況報告と動向について

2012年6月1日

平成24年4月より、診療スタッフが増強されました。すなわち、冨永、宮森のふたりの優秀な消化器内科医師がわれわれの仲間に加わり総勢9名の体制となり今までにも増して充実した診療を提供して参ります。一口に消化器といっても多数の臓器があり、消化器内科の担当する疾患は多岐にわたります。広島総合病院消化器内科では各臓器領域の専門指導医が診療にあたっており、すべての消化器疾患に対応することができる体制となっています。

消化器内科診療では数多くの医療機器を使って診断や治療するのが大きな特徴です。日常診療で活躍する上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)、十二指腸内視鏡検査や下部消化管内視鏡(大腸カメラ)、腹部超音波検査(腹部エコー)などに加え、最新の機器であるダブルバルーン内視鏡や超音波内視鏡も整備され最先端の診療に活用されています。

各分野の最新の診療状況を述べてみましょう。食道・胃領域では、早期癌に対して内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)という侵襲の少ない方法で内視鏡治療での完治をはかります。下部消化管内視鏡でのポリープ切除術(EMRなど)は数多くの症例があり地域の皆様に貢献しています。肝臓領域のトピックスとして、日本のリーダー的施設である広島大学消化器代謝内科と連携してウィルス性肝炎に対してのPEGインターフェロンや核酸アナログ製剤など最新の治療も提供しています。肝臓癌に対してはさまざまな治療方法がありますが、各患者さんの病状を十分に検討した上で、当科では内科的な治療法であるラジオ派焼灼療法(RFA)、当院の肝胆膵外科と連携しての肝切除手術なども実施しています。平成24年1月には肝胆膵外科とともに肝疾患に関しての市民公開講座を開催しました。胆道・膵臓領域では、十二指腸内視鏡を使っての診断(ERCP)や各種治療(ESTやERBD)など、症例に応じた最適な治療法を選択し実施しています。膵臓癌などの最新診断手技のひとつである超音波内視鏡を使った細胞診検査(EUS-FNAB)も活発におこなっており診断成績の向上に役だっています。

当科は以前よりこれらの診療実績が認められており、関連する各学会から認定施設として指定されています。日本消化器病学会認定施設、日本消化器内視鏡学会認定施設、日本老年医学会認定施設がそれです。今回当科は、胃瘻の造設と管理の両方に十分な実績と実力を持つ施設として胃瘻関連の全国組織(PEG在宅医療研究会)から全国で2施設目として認定されました。 地域のかかりつけの先生との連携を充実させ患者さんを中心に地域で診療していくという理念を実現する方策として、昨年よりRIGID Net(地域相互消化器医師ネットワーク)を地元医師会の先生方と構築いたしました。すでに4回の講演会や症例検討会をおこない活発に交流しています。また、地域のかかりつけの先生方と膵嚢胞の患者さんを定期的に共同診療していく地域連携パスも展開しています。

広島総合病院消化器内科は、患者さん本意の診療をモットーに最先端の医療を提供し地域に貢献してまいります。

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